埠頭からこんにちは!

通関の世界について書いていきます

通関士の仕事 その1

皆さんこんにちは。

 

今日は「通関士」という職業についてご紹介したいと思います。

 

簡単に言いますと、皆さんが輸出入したい貨物についての情報を集め、税関が求める書類を作成し、許可まで持っていく仕事です。

こうやって書くと非常に簡単そうに見えますが、実際のところ税関が求める書類や情報というは法律でガチガチに縛られていますから、専門的な知識が必要になります。

そのため、わざわざ年に1回試験を行い「通関士」を国家資格として認めているのです。

 

通関を行うためには、関税法、関税定率法、関税暫定措置法、通関業法に加えて、各種施行令も把握する必要があります。

また、日本が結んでいる経済連携協定なども把握しなければなりません。

食料品を輸入するのであれば、食品衛生法などに該当するので、それらの届出をする必要もあります。

 

また、私は文系の人間ですが、時には全く分からないベンゼン環を見ながら化学品の申告をしなければならないこともあります。

 

とにかく膨大な知識量が必要とされる仕事です。

当然全部は覚えていられないので、適宜メモを取ったり、都度調べたりして対応していくわけですが。

 

ここまでの話は時間をかければ出来ることですが、お仕事ですから、これに加えてタイムリミットがあります。

輸出であれば、お客様が貨物を乗せたい船が出るまで(厳密にはその前日)に。

輸入であれば、貨物を引き取りに来る日までに許可にする必要があります。

 

何日も前から書類や情報を頂けることもあれば、「緊急で明日引き取りたいのですが!」といきなり書類が回ってくることもあります。

時には「なんだこれ・・・?」というような貨物もあり、どのように使うものなのか、材質は何かといった確認に時間を取られることもあります。

 

ようやく申告するための書類が作成し終わった!と思って申告をしても、今度は税関の審査でストップすることもしばしば・・・

 

中々自分の思い通りにはいかないものです。

 

少し長くなったので今日はこのあたりで。